私事ですが、今年アメリカ生活20周年を迎えました。
これを機に、いろんなことを振り返っている今日この頃ですが、
TVのロケのあり方が随分変わったことを改めて感じています。
かつて、ロケは分業制で行われていました。
ディレクター、AD、レポーター、カメラマン、VE、
そしてコーディネーターが基本です。
やがて予算削減のためにADは同行しなくなり、
カメラマンがVEを兼ねるようになりました。
その後、デジタルカメラの普及と軽量化により、
ディレクターがカメラマンを兼ねるようになってきました。
さらにはディレクターがレポーターをも兼ねるようになり、
もはや現場にはディレクターとコーディネーターが残されるのみ。
時にはコーディネーターがカメラを回す場面もあります。
別のパターンとして近年は、
コーディネーターがディレクター兼となってカメラマンと2人でロケ、
つまり日本からは誰も来ていない、ということも珍しくはありません。
この場合、コーディネーターはレポーターも兼ねていますが、
ほとんどはアリバイカット的に、横顔や後ろ姿がチラッと映るのみ。
ところが今年は顔出しレポーターデビューまでする羽目になりました。
さすがに2人が最小人数かと思いきや、私の知り合いの中には、
ディレクター兼レポーター兼コーディネーター兼カメラマン、ということで、
1人でロケに行ってきた人もいます。
自撮りレポートが成り立つTV界になったのです。
また、先日はクライアントさんから、
「12時間のロケの台本が書けて、途中、生中継も仕切れて、
ディレクションをしながら、
英語インタビューの同時通訳ができるディレクター」を
ブッキングしてくれという依頼がありました。
もう、どんだけ〜(死語)。
もちろん、そんな番組ばかりではありませんが、
マルチなスタッフが重宝がられる世の中になっていることは
間違いありません。
2017年も、そんな依頼に対応できるよう、
お肌のお手入れを頑張りたいと思います(そこ?)。
皆様、来年もどうぞよろしくお願いいたいます。
北米担当執行役員
制作本部 経営企画室 プロデューサー
FEEA COO
石橋朋子